山岳遭難(エベレスト)
2007-05-17


5月15日に野口健がエベレスト2回目の登頂を達成した。
チベット側、ネパール側の双方からの登頂したことになる。

同じ時期に、ベースキャンプには200組ぐらいのパーティが入っていたらしい。
彼が登頂した同じ日に登頂した日本人男性が、下山途中で命を失った。
同じく8,300mのキャンプ3では、西洋人も亡くなった人がいるようだ。

登山の大衆化が進み、極地までツアーで行ける時代となってしまっている。
しかし、自然が相手となる登山では、常に生死が紙一重にあることを忘れてはいけない。

特に、亡くなられた邦人の方はエベレスト登山ツアーに公募で参加した人だ。登山ツアーについて批判をする考えはない。
参加者にとっても自分で計画するより多大なメリットがあり、遠いところが近い存在になるものだ。
しかし、ツアー参加者は高いお金を払っているのだから「多少の無理」はしてもという心理になるし、催行企業は登頂実績によるツアーの魅力を演出するために「多少の無理」をする心理になる。
双方が「多少の無理」が重なることで危険度は増して行く。

海外登山にかかわらず、国内で起きる遭難も短い休暇を使って「せっかく」山に来ているのだからとの心理で「多少の無理」が重なっていく結果だろう。

科学技術が進み、極地や冒険が昔ほど「難しい」ものではなくなってきているのかも知れないが、自然の驚異を常に忘れずにいる必要があるのではないだろうか。

引き続き、私も山登りは続けていくがこれら教訓を忘れないようにしたい。

亡くなられた方には心から冥福を祈ります。
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